2017.12.8 器具の滅菌について
院長の丸山です。 週刊誌や健康誌で、歯科医院における感染リスクが問題になっています。 これは、歯科医院で使用するハンドピース(左のような歯を削る道具)の滅菌・消毒が不十分な歯科医院が多いからです。 このハンドピースは精密な医療器具で、空気圧やジェット水流の圧力で刃を高速回転させ歯を削る装置です。通常は噴出するだけですが、ときにお口から出血した血液や唾液と一緒に水が逆流することがあり、その際、血液と共にむし歯菌や歯周病菌、さらにウイルスも吸い込んでしまいます。 血液が逆流してハンドピースのなかに入ると、血液はやがて凝固し落ちにくくなります。 血液と一緒に沈着した細菌やウイルスは、滅菌洗浄しなければ少しずつ水流と一緒に別の患者さんのお口のなかに出てしまいます。つまり、感染リスクが否定できないのです。
むし歯や歯周病の感染リスクも問題ですが、B型肝炎保有者は130〜150万人と推定されています。 そのうち10%が発症し慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行します。 また、C型肝炎は200〜240万人が感染していると推定されています。 さらに、HIV(エイズ)感染者は約12,000人。うちエイズ発症は約5500人となっています。 これらは血液を媒介として感染する恐ろしい病気です。 このような感染リスクがあるにもかかわらず、ハンドピースを滅菌処理している歯科医院は30パーセントしかないといわれています。 これは、通常の滅菌装置では高温になるため精密な器具の損耗が激しく、費用負担を避けようとしているからです。 当院ではハンドピースだけでなく、その他の器具も滅菌消毒を徹底しています。 ぜひ、当院で安心の歯科治療を受けてください。
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